【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》

眞木君は口の右端にチョコレートをつけて無防備な顔で寝ている。



うう…眩しいくらい可愛い顔。これが世に言うイケメンだ。



しかし、こんな柔らかい雰囲気の男の子が、なんで一個ダブってるくらいで怖がられるのかな。ちっとも怖くないじゃん。



私は職員会議の先生待ちで暇だから、寝ている眞木君を観察することにした。



全体的に色素は薄い。髪の毛と睫毛は灰色掛かった黒。瞳の色も同じ色だったよね。



鼻は小さい。そんなに高くないけど、キュッと小さくしまった鼻。



口はアヒル口で、ちょっと曲がってる。でもその曲がり方が眞木君を柔らかくしてるって感じ。



かなり至近距離で観察していたら、突然、眞木君の目が開き、灰色の瞳と視線がぶつかった。