【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》

「別に一個ダブってるくらい良くない?じゃあ旭は、私の姉ちゃんを怖いと思う?」



「いや、美砂姉ちゃんは怖くないけど…。」



旭はもごもごと言葉を濁す。



私の姉ちゃんは2つ年上だけど学年は一つしか先輩じゃない。



何故なら、姉ちゃんは元ヤンの彼氏のせいでバイクで事故り、怪我で長期入院してたから、単位が足りずダブったからである。



私にしろ姉ちゃんにしろ、事故ったのに命に別状がないのは凄いと自分で思う。



「そんな噂くらいで怖がるなんておかしいよ。私はただ歳が一つ上の同級生としか思わない。」



私は思ったことを口にする。旭以外の女子は、そんな私を快く思ってない目で見ていた。