「でも俺は杏里が・・・。」



『知ってるよ。


でもね、好きでいるくらい、だめかな?』



「いや・・・だめ、じゃないけど。」



何度も言うように、愛美の気持ちは迷惑じゃないし。

むしろ、うれしいし?





『ありがと。

言いたいことは、それだけ。



遼ちゃんのこと、これからも好きでいる。
でも安心して?

邪魔しようとか、先輩にいやがらせしようとか
そんなこと思ってないから。』



「うん。それはわかってる。

愛美はそんな卑怯な奴じゃないから。」





昔から、知ってる俺だから
ちゃんとわかってる。






『そっか♪

じゃあ、ね。』



「ああ。」




俺たちはそれだけ言って電話をきった。