それ、面と向かって言われると

けっこう恥ずかしい。





「初恋の人と過ごすはじめての誕生日は
絶対覚えておきたい!

なら、祝う側がそういう時間をつくらないと。

だから、杏里を
遼くんのお姫様にしてあげて。

遼くんが、遼くんのやり方で。」






稲葉先輩は
にっこりほほ笑んで

「遼くんにしか、できないことだよ。」

とつぶやいた。