「そっか。」 幸いなにもきいてこなかった。 しばらくの沈黙。 壁掛け時計もない俺の部屋は 本当に静かで それこそこの世界に二人だけみたいだ。 なんか、あまりうれしくない。 杏里と世界でふたりだけ。 きっと、杏里の表情だ。 切なそうな、悲しそうな表情。 杏里には笑っててほしい。 素直にそう思った。