目が合った。 完全にこっちを向いていた。 しかも… 「悲しそうな…目…。」 さっきから校舎裏の水飲み場で唇をゴシゴシと洗っている。 気持ち悪い。 いっそのこと、この唇ごと切り離してしまいたいくらいだ。 雪比良に軽蔑されたかもしれない。 尻軽女だって…結局誰とでもそんな事するのかって思われたかも。 無駄に出ている水しぶきが顔にかかる。 体調も気分も悪くなる。 腕で唇を拭う。 「…止めろ。」 血の気が引いた。 止めたくはなかったけど強引に腕を引っ張り上げられる。