仕事人間の真央なら絶対にあり得ない事なのに。


――それでも真央は傍に居てくれた……


さりげない気遣いに私はただ嬉しくて。


真央を、真央という存在を大切にしないといけない。


――私にとって一番の友人だから……


そう思うと、また新しい涙が零れた。


真央という女性の暖かい部分に触れることの出来た嬉しい涙。





しばらくして落ち着いた私は、真央にありがとうと呟いた。



「奈央の頑張りはこれからだよ」


「うん。皆と一緒に作り上げたものが認められなかったって気持ちが落ちてた」


「ばか。上原さんも藤井さんも結果よりその次を見据えてるよ、きっと」


「……そだね」



私達は微笑み合った。