愛想笑いと相手の話を聞き役に徹してひたすら頷いていると、知らない間に商談がまとまっていたりするから。


彼の話術だと分かっていても、一緒にいる自分までが出来る女だと勘違いしそうで。





運命の相手とせめて仕事のパートナーになりたいと思った私は、他の同期に負けないぐらい勉強した。


きっと学生時代に目覚めていたら、兄のように奨学金で大学に行けたんじゃないかってぐらいに。





だけど……