落ち着いた雰囲気を纏い、優しく微笑む表情は少しだけ疲れて見えた。



――誰かに似てる?



「初めまして。飯田です」


「飯田……さん?」



そんな名前は知らない……


だけど聞いた事があったような気が……



「飯田修司です」


「えっ!」



思わず両手で口を押さえる。


飯田修司って……



修ちゃんサンだ!



「少し……話がしたいんだけど、今日は何時に終わるのかな?」


「奈央、今日はお店大丈夫だから」



穏やかに問いかける修ちゃんサンの登場に私はただ固まっているしかなくて。


マスターが私の様子を見ながらも背中を押すかのように微笑んでいる。