あまりに拓海が嬉しい事を言うから、つい聞いてしまったけど……



私の横に座った拓海が笑顔のまま話す内容に私の心と頭は完全に固まった。





「離婚することになった」


「……え?」


「向こうから……嫁さんから言って来たんだ」



そっとマグカップが私の手から離される。


驚きのあまり落としそうになった事に気付いた拓海がテーブルの上に置いてくれた。



「奈央。俺はやっぱり奈央と一緒にこれからも居たい。けじめをつけたら一緒にならないか?」


「……え?」



そして……



今まで私の心で燻っていたものの答えを教えてくれた。