奥さんの事を諦めたと言っていた佐々木さん。


真央の為に私や拓海には分からない何かと向かい合っているのだろうか?


真央はお盆休みが明けてから少し痩せたらしい。


相変わらず仕事はきっちりこなしているし、特に不審な事もないらしいけど、拓海ははっきりと言い切った。



『佐々木への想いが大きくなってる』



報告を聞きながら、自分は真央に何をしてあげられるか?


手を差し伸べる事ができるのだろうか?



ずっと自問していた。


そして、腹を括った私は行動に出た。



店の階段を降りようとした時、携帯が着信を告げる。