『倉庫で待っています』 ――社長からの最後通達。 柵に手をかけてゆっくりと立ち上がる。 最後ぐらいは綺麗に終わらせたい。 唇をギュッと噛みしめると、気持ちを切り替える。 拓海を好きになった事は後悔していない。 その事実だけが私のネガティブな気持ちを払拭する唯一の想い。 「後悔してないから」 言い聞かせるように1人呟くと、入口へ向かって足を進めた。