彼と私の関係〜もう1つの物語〜




公にできる間柄じゃないから仕方がないと分かっていても後悔ばかりが押し寄せてくる。



もっと私が拓海の立場を考えて行動していたら……



考えれば考えるほど、拓海の顔を見る事ができなかった。



結局、拓海は「ごめん」と謝って、新しいビールを冷蔵庫から取り出すとさっきまで座っていたローテーブルの前へ腰を下ろした。


一口も箸を付けられなかった料理がそのまま残っていて。


私はお皿をゴミ箱の上に持って行くと、盛り付けていた料理を捨てた。


お皿を洗って、片付ける。


同じように冷蔵庫からビールを取り出すと、意を決して拓海の横へ腰を下ろした。