「吸う?」 高橋さんから差し出された携帯灰皿を見て頷く。 2人して煙草に火を付けて煙を吐き出した。 空は青いけど、白い雲が半分ほど覆っていて。 飛行機雲が細く長く伸びている。 「最近、無言電話掛ってきてない?」 ――突然だった。 「え……何で?」 びっくりして高橋さんの顔を見ると、少し困ったような表情をしていて。 どうして…… 無言電話の事を彼が知ってるのだろうか? 「最近、聞き捨てならない噂があって」 無言電話の事には触れずに、高橋さんは話し始め…… ――その内容に私は愕然とした。