『子供が産めなくなるかもしれない』



医師からの言葉が重くのしかかる。



私は拓海の言葉に何も言えなくなっていた。





仕事を早めに切り上げ、買い物をして帰ってくる……


帰ってくるっていう言葉は不適切かな?



ご飯を作ったり、洗い物をしたり洗濯したりと疲れているにも関わらず細々と動く拓海を目に焼き付けていた。



今日で最後……


明日はちゃんと別れよう……


このままじゃダメだから……



部屋に戻って来てから何日考えたのだろう。


それでも私は言い出せずにいた。