リビングには沈黙した3人が座っている。
どれぐらいの時間が立ったのだろうか。
明るかった外も薄暗く、周りの街灯に明かりが灯り始めていた。
「奈央」
拓海が最初に口を開いた。
反射的に拓海の顔を見ると、やっぱり外で会った時と同じ心配そうな顔をしていて。
「体調はどう?」
「あっ、うん。ちょっと……」
「再検査って聞いてびっくりして」
「あっ、うん……」
私の態度に拓海の顔が心配そうな表情から怪訝な表情へと変わって行く。
「何か……隠してるのか?」
少しだけ低くなった声に私は俯くしかなかった。
言えない。
言いたい。
――言えない……

