「奈央……奈央」


「……た、拓海……」



――愛してる……



報われない恋だと思っていた……



自分だけの一方通行だと思っていた……



彼の気持ちを直接聞いた今……


私は心地よい鎖に縛られてしまったのだと感じた。



それでも構わない……



彼に奥さんがいても……



私の存在が必要ならば、身も心も捧げるから……





私は縛られた鎖が解けないように自分自身の手で



――鍵をかけた……