「椎奈さんは遥の同級生でしたのよね?」

「ええ・・・」

「この子ったら、お見合いするなら相手は椎奈さんがいいって言い張りまして。
失礼とは存じつつもお話を進めさせていただきましたのよ」

「嘘・・・」

「まさか椎奈がお見合いするなんて思わなかったけど。
でも断られるのを承知で会いたかった。
元気だった?」

涙がどんどん溢れてくる。

「酷い・・・酷いよ、遥。
急にいなくなっちゃって・・・
あれから8年だよ?
『連絡するまでずっと待ってろ』って言われたけど
とっくに時効だって思ったからお見合いしたのに」

「ごめん、ごめんよ、椎奈。
全部俺が悪かった」