――親切心 ――同情 ――正義 ――善意 ――偽善 どんな感情を乗せていたにしても、結果は駒として使えなくなった。 ただそれだけの簡単な話なのだ。 「土方君は最後まで君の除隊に反対していた。しかし、私が押し切った」 ――赤城楓。明日、七月三十日の正午をもってして除隊の命を言い渡す 理由は聞かなかった。 ろくな理由などありはしないから。 女だから。 無駄死にさせたくない。 その程度の下らない理由だろう。 死への価値感なんて人それぞれ違うはずなのに…。