空に叫ぶ愛

「とりあえず学校行こ!」


「う、うん……」



相合い傘で歩く。学校はもう目の前で50mもない距離。



あ、肩が当たってる……



たったそれだけのことが凄くドキドキして身体中が熱くなる。



胸が苦しいよ……



頭が真っ白になる。倒れそうだ。


彼の顔を見ると目が合い、微笑まれた。
私は恥ずかしくなり、目を反らす。


雨の音だけが響いている。



「空の肩、濡れてる。もう少し自分の方に…」


「いい。愛が濡れるけん」



──ドキンッ…