お願いだから。そんな綺麗で真剣な瞳で私を見ないで……!


心臓が爆発しそうだ。


冗談じゃなく。本当に。



「愛を守れんやった…」



空?



「約束しとったのに……」



約束…?



「ねぇ、空。約束って……」



なに?って聞こうと思ったのに「あいー!」と、いつの間にか帰って来ていたおばあちゃんに呼ばれた。


私は「今行くー!!」と返事をし、空に視線を移して一階へと向かう。


合わなかった視線に胸を痛めながら。




ねぇ。

約束ってなに?



私は君と〝約束〟なんて交わした記憶なんてないよ……?



記憶なんて、ない。



───覚えて、ない……





結局、約束のことは聞けず終いで空は帰ってしまった。