自分の部屋から茜色に染まった空を見つめる。やっぱり田舎の空は一味違う。
この町にやって来て2週間ちょっと経った。
「はぁ…」
どうすれば〝いじめ〟はなくなるんだろう。
考えれば考えるほど謎は深まっていく一方。
答えなんて出てきやしない。
その時、ガチャと部屋の扉が開いた。扉からはおばあちゃんが顔を出している。
「愛?夕飯ば作るけん手伝っちゃらん?」
「うん。わかった」
おばあちゃんの優しい笑顔が安心をくれた。なんだかこっちも笑顔なる。
するとおばあちゃんはなぜか部屋に足を踏み入れ私のベッドに腰かけた。
「愛、ここに座りぃ?」
おばあちゃんはベッドを指しながら言う。私は素直におばあちゃんの隣に座る。
「なんかあったと?」
え?
「愛のお父さんも何かあるとそんな風に笑いよったけんわかるんよ」
おばあちゃんはそう言うと「ばあちゃんに話してみんらんね?」と目を細めた。
鼻がツーンとする。



