空に叫ぶ愛


次の日。私は普段通りに登校した。


きっと、今日がこの学校に登校する最後の日になるだろう。


もう二度とこの学校には来ない。



私はしばらく校門を見つめたあと、意を決して門をくぐり抜けた。


そして、下駄箱の中の上履きに手を伸ばした。


グチョ…



「え?」



その感触の気持ち悪さに私はすぐさま上履きを地面に落とす。


何で上履きがビチャビチャに濡れてるの?


最初こそは戸惑ったけれど私もそう馬鹿じゃない。誰がやったのかは目に見えている。


靴下でうろちょろするわけにもいかないし。仕方なく私は職員室からスリッパを借り、教室に向かった。


教室に行くと熊本さんと友美達がドアの近くにたまっていて。ドアを塞いでいた。



「…通れないんだけど」



だけど、そんな私を完全に無視して友美達はドアを塞ぎ続ける。



「通して!」



そう私が強行突破しようとすると「泥棒猫がイキがってんじゃねーよ!」と由希から突き飛ばされた。


痛……