目の前には親友の好きな人。
今、何て言った……?
『昨日の告白の返事、いつでもいいから』
って言わなかった?
隣には今にも泣き出しそうな友美がいる。
――終わった。
そう思った。だから私は何も言えずに俯くことしかできなかったんだ。
だって、言い訳もなにもできないくらいに頭が真っ白になってしまったから。
それから鈴木光樹は重い空気を残したまま、去って行った。
「昨日、告白されたの…?」
ただ、うなずいた。
「普通だったんじゃなかったの…?」
俯いたままの私。
「どうしたの!?なんで友美泣いてんの!?」
びっくりしたような友美を心配している由希の声。
友美…泣いてるんだ。
私が泣かせた?
ううん。
私が泣かせたんだ。
――次の日からだった。友美達から私に対する『いじめ』が始まったのは。



