───…そして。予想通りのみんなの表情に私は思わず笑ってしまった。



「…………」



みんなが空見て固まっている。
空の影に隠れてププと笑っている私に気づく人はいない。



「そ……そらああああ!!」



翔の叫び声を合図に、みんながいっぺんに集まって来た。


空にダイブするように抱きついた翔。空の背中が大きく後ろにのけ反るぐらい。



「お前っ……来るなら言えよ!昨日会ったやろ!」


「ははっ、びっくりさせたかったけん」


「心臓止まるかと思ったし!」



みんな「それたいっ!」と涙をこらえて、笑っている。


若菜は泣いてるけど。
私はそんな若菜の背中をさする。