心の奥底から沸き上がってくるこの感情は、私の心臓の動きを活発にさせた。
――ドキドキドキドキ…
「あー、もう!」
何なの!このモヤモヤした感覚は!
私はイライラしながら自分の部屋に行き、ベッドに横になった。
―――――――
――――――――――――
「あい…?」
あれ、私…
いつの間に寝ちゃった?
「あ、起きた」
すぐ近くから聞こえたその声にびっくりして私は『バッ』と起き上がった。
そ、空!
何でいるのよ!
空は何やら満足そうな顔をしていて、それを見た私はある嫌な考えが浮かんだ。
「寝顔…見た?」
「うん。可愛いかっ…っ…」
そう言った空の顔面に枕をお見舞いしてやったのは言うまでもない。
そして、ズカズカと階段を下りて行った。
可愛いって空の口癖?
「おばあちゃんっ、何で空まだいるの?」
「空?空はこの家の隣に住んどるし親御さんもなかなか家に帰らんけん、よく家に来るんよ。泊まることも多いし…」
隣に住んでる?
親がなかなか帰って来ない?



