空に叫ぶ愛

「愛……」


「なに?」


「苦しい……」



え!?


あわてて抱き締めていた腕をほどく。


そんなに強く抱き締めてた?


バタンッ!


その刹那。空が倒れた。



「空!?大丈夫!?」


「大丈…夫……」



意識はあるみたい。


私……どんだけ力、入れてたんだろう。

……って、違うし!


空の顔がやけに赤いなと思ってデコを触ってみたら……────。



「───38度7分」



私のベッドでぐったり寝てる空。
あの後、お父さんが運んでくれた。


こんな真冬に、頭もよく乾かさないで風にあたるからだよ……