空に叫ぶ愛

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夜空が広がる時間。



「じゃあ、また明日!」



そう言って翔達5人は帰って行った。

みんなの笑い声が小さく聞こえて来る。


楽しかったな。



「さむ!」



空が腕をさすりながら叫んだ。
薄着で外にいる私と空。


確かに、寒い……



「愛、寒いけん中に……」



途中で言葉を止めた空。


笑顔だった空の表情が急に険しくなった。


空の視線は明らかに私の後ろを捕らえていて。咄嗟に後ろを振り返る。


車の知識がない私でもわかるような高級車が空の家の前に止まっている。


すると、綺麗な女の人とヒゲを生やした男の人が降りて来た。


も、もしかして……

……もしかする?