「空……」



愛の手の上に重ねていた俺の手の上に、更に愛の手が重なった。


ずっと。

俺は生まれた時から孤独やった。


それでも海が俺にかまってくれていたから、まだ耐えられていたのに。


俺のせいで死んだ…───



「俺、一回だけ母さんに聞いたことあったんよ」


「なんて?」


「何でかまってくれんと?って」



そしたら何て答えたと思う?



「愛してないからって言われた」



想像してみー?


面と向かって自分の母親から〝愛してない〟って言われたら。


悲しい。

そんなもんじゃない。


絶望。