どこかで『こんな田舎にはいじめはない』と思っていたし、望んでた。
期待していたんだ。
別に『楽しさ』を望んでいたわけじゃないけど『楽』ぐらいは欲しかった。
原田さん…
あなたは学校が好きですか?
「…では、島田さん。この問い1の問題を解いてください」
指名された私は立ち上がり、黒板の前に立つと白色のチョークを握る。
スラスラとチョークを黒板に滑らせ、問題を解いていく。
――ふざけんな。
私は、もう負けない…――
「正解。前の学校でやってたの?」
その先生の言葉に答えることなく私はたんたんと席に戻った。
所詮、先生もあいつらと一緒。



