空に叫ぶ愛

俺は恐る恐る愛の肩に触れ、そのままゆっくり抱き寄せた。


トクン トクン トクン…


自分の音も愛の音も、ちゃんと聞こえる。


そして愛の肩を再び持ち、一度距離をとる。
そして、愛の顔に自分の顔を近づけていく。



「やっ……!」



しかし。

愛は俺を拒むように顔をそむけた。



「やだよ、できない……」


「なんで?」


「だって空は篠山さんと…っ」



あぁ。

俺のバカ野郎。


まだ、誤解を解いてねぇやん。


拒否されて当たり前。



「俺は篠山とキスなんかしとらんちゃ…」


「え?」


「だって、俺が好きなんは愛だけやもん」



そう。


───…ただ、君だけを。