「それじゃ1年1組に行こうか」
「はい…」
確かこの学校1学年2クラスしか無かったような。
浜田先生の斜め後ろで微妙な距離を保ちながら歩く。
二階建てのこの学校の二階に1年生と2年生の教室があり、一階に3年生の教室がある。
だから、私達は一階にある職員室から二階にある1年1組に向かっていることになる。
なんか…途中に通りすぎる教室から痛いほど視線を感じるんだけど。
私、何かおかしいのかな?
なんて思いながらも浜田先生が立ち止まったので私も止まった。
「ここが1年1組やけん。はよ覚えろよ?」
そう言うとガラガラッ…とドアを開けた。そして先生が教室に入る。私も先生に続いて教室に入った。
ザワザワする教室。
柄にもなく緊張してきたかも…
「はい、静かにー」
先生の声の影響力は小さいみたい。
「めっさ顔可愛いやん!」
「髪、茶色!」
「細すぎん!?」
とか…
「転校生とか聞いてねー!」
「昨日、浜ちゃんが言いよったやん!」
「そうやったっけ?」
とか…
なんか凄く騒がしいクラス。



