空に叫ぶ愛

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次の日。



「…絶対、おいしいから!」

「ありえーん」



私と空が教室に入った瞬間、ザワザワしていた教室が静まりかえった。


笑い合っていた私と空もその雰囲気を感じとり、黙る。


そして、すごい形相で私を睨む篠山さんと目が合った。



〝空か先生、はっきりしてよ!〟



昨日の篠山さんの言葉が頭を過る。



「あのさ…」


「愛ちゃん、空にしたと?」



昨日から、私の言葉はさえぎられてばかりで。何も伝えられてない。


しかも、なに?



空にしたもなにも

最初から空だけなんだけど。