空に叫ぶ愛

「しかも、愛は俺にベタ惚れやもんね」


「…じ、自分で言うなー!」



あぁ、私のバカ。


そんなこと言ったら、そうだって言ってるも同然じゃない。


そんな私に満足した様子の空。



「……ばか」



ボソッと空に聞こえないように呟く。



「バカで結構」



地獄耳。


そのあとも小さな言い合いをしながら家に帰った。


でも。


そんな言い合いでさえ〝幸せ〟に感じることができた。


空の大きな愛が

すぐ、そこにある。


それがどんなに私を安心させるか。


空は知らないでしょ?


空の言う通り、私は空にベタ惚れだ。