空に叫ぶ愛

「ねぇ、空」


「んー?」



風が全く吹かない。
空は薄い水色に見える。


そして、それをバックに空の横顔を見る。



「篠山さんの言ってたこと、信じてる?」


「篠山?……水島先生と愛が付き合っとうってやつ?」



うん、とうなずいた。

信じてないよね?


すると空はいきなり「あははははは」と声をあげて笑い出した。


……え?



「そんなん、信じるわけなかろーもん。ははっ、あーあ」



当たり前と言わんばかりの笑い。



「愛が水島先生と?バカやろって思ったし」



空は右手で笑い泣きで出てきた涙を拭いながら言った。


すると悪戯っ子のような笑みを浮かべ、私を見てくる。