空に叫ぶ愛

はぁーとため息を吐くと空と目が合った。


ドキンッ……



「大丈夫?愛」


「ん、大丈夫。ありがと……」



キツキツに絡まっている糸が緩まっていくような、そんな感覚。


そんな簡単に癒される私はそうとう空に惚れているんだろうな。


……恥ずかしい。



「俺は金子空。この子は島田愛で俺の彼女やけん」



敵意ムキだしの空。


手出さんで。
と、言っているような気がした。


ボッと火がついたように熱くなる顔。



「彼女?……そんなの関係ないよ。僕は天使に惚れたんだから」



……へ?



「遠慮なく、天使は僕がもらう。今は君のものでも僕のものにしてみせる」