「ママっ!!あたしちょっと行ってくる!!」

「行くって…今日コンパでしょ?まだ早いわよ。」

「コンパじゃないもん!!」

「ちょっと梨亜…っ…。」



あたしは右手にカーディガンを握りしめて、玄関のドアを開けた。




「やっと…行ったわね、梨亜。」





もちろんあたしの耳にママの声なんか少しも届いてなかった。