＊　＊　＊

「あーあ。
梨絵たち、スーパー寄って帰るから先に帰っててーだってさ。」

「そうなんだ。
じゃあ二人っきりだね。久々に。」

「へっ？」

「最近俺の仕事が忙しくてデートもしてないし。」

「いっ…いいよ!!陽がちゃんとお仕事頑張ってくれればそれで…。」

「つまんないんだよ、俺がね。
だから二人っきりで帰れるこの時間をちょっと大切にしようかなって。」

「ち…ち…近いっ!!そんな顔近付けて言わないで!!びっくりするから!!」

「顔真っ赤。」

「いいの!!」


ぎゅっと握られた二人の手。


「それにしても…。」

「へ？」

「はるがあんな風に考えてるなんて、思ってなかったよ。
それに…晴輝の気持ちにも気付いてるなんてさ。」

「それは…だって自分の子どもだし…
晴輝、分かりやすいもん。」

「まぁ確かに…晴輝ははる似だしね。」