「凛ちゃん、これからもずっと一人でかかえていく気?」
あのときよりも、もっと真剣な顔。
「凛ちゃんは強いと思う。俺なんかよりずっとね。
でも、いくら強い人間でも一人では限界っていうのがあるんだよ。
一人で抱え込んでたら、いつか自分がこわれちゃうよ。」
川嶋さんが浮かべた微笑は、
すごく大人だとおもった。
優しくて、大きくて、なんだか安心できる。
「自分ひとりだけじゃ、だめなんだよ。」
「でも!!
あたし、周りの人を巻き込みたくない。」
おにいちゃんも、川嶋さんにだってホントは知られたくなかったんだ。

