あるドアの前で立ち止まる。 表札には[aoyama]と筆記体で書いてある。 「青山ちゃんの家?」 「ああ。」 青山ちゃんは、しばらく俺に背をむけたままなにも言わなかった。 俺も、なにも言わなかった。 そして、必然的にできたしばらくの沈黙。