換気扇の下で片手に携帯を持って誰かと話していて……

反対の手には紫煙が上がる煙草。


波留さんって喫煙者だったんだ。



私の視線に気付いた波留さんは電話で話をしながら、煙草を持つ手をゆっくり振ってくれて。

目が少しだけ柔らかく細まって、きっと微笑んでくれたんだと。


会話の邪魔にならないように軽く頭を下げると、エレベーターまで戻った。



わーっ、わーっ、手を振ってくれた!電話中なのに笑ってくれた!



無言だったけど波留さんの動作1つ1つを思い出すとまた胸がドキドキする。

また波留さんの新しい一面を知ることが出来た!