Fall In Love~5日後の恋の行方~




「私は何て呼ばれるんだろ……?」



ボソッと呟いた言葉にその場に居た全員が吹き出した。

だって、すごく真剣な顔してたのに呟いた言葉がそれって……



「だってぇ、香穂ちゃんはちゃん付けでしょ?私がちゃん付けって変じゃない?だけどさん付けってバイトだし?」

「呼びやすいように呼んだらいいんじゃね?」



彼女の疑問に答えたのは……



――大久保さんだった。



突然の登場に私の心臓はドクンって大きく脈打つ。

だけど、ちょっとお疲れっぽい?

まだ朝なんですけど……



「波留さん、打ち合わせ終わったんすか?」

「解放された」



佐野さんが声を掛けるとだるそうに首に手を添え、頭を回しながらボソッと呟き窓際へ歩いていく。