波留さん……
波留さん……
「っくっ……っふっ……」
「香穂ちゃん!」
すごい勢いで肩を掴まれ、泣きながら見上げると目を見開いた茜の顔があった。
「どうしたの!」
「……っ、ひ……っ」
両肩を揺すられ問いただされるけど、まさかバイト先で失恋したなんて言えなくて。
何か感じたのか、茜は私の脇に肩を入れるとゆっくりと立ち上がらせてくれて。
そのまま肩を借りた状態のまま引き摺られるように家の扉を潜った。
無意識で履いていたヒールを脱ぎ、玄関を上がる。
母親は留守のようで、茜に支えられて階段を上がる。
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