根元に納まった指輪はなぜか違和感なくしっくりとしていて。
「今日のメイクとブラウスに合ってるね」
百合さんに言われてハッと気付く。
薄いパープルのアイシャドウとラベンダー色のブラウス。
きっと波留さんは私の外見に合わせて選んでくれたんだ。
俊さんが持ってきた楕円形の顔全体が映る鏡を前に少しだけ距離を置いてから、胸に左手を当てて自分の姿を確認する。
それは私があらかじめコーディネートしたかのように存在感を出しながらも雰囲気を邪魔していない。
「さすが……」
思わず呟いた言葉に波留さんは口角を上げて微笑んだ。
聡君もメンズリングを選んでもらって準備は完了。

