コンコンッと背中にもたれていたドアから音がなり、ビクッとする。



先生:「吉崎〜?起きてんだろ?飯食べよう!」



「……先生、キッチンの方、向いてて下さい!」



先生:「ははッ(笑)おっけ、分かったよ。」



その笑った声が、私の考えてることを察したように聞こえた。



カチャ、とドアを開けると、キッチンに先生がいて、パンを取り出していた。


一応、私に背を向けてる。


「…。」


タタタッて走って、廊下に出て洗面所に行く。


顔洗って、鏡で寝癖だらけの髪をとかして…。


でもまだ、ペーンって跳ねる前髪に苦戦する私。


歯を磨いて、先生のいるダイニングへ行く…。




先生:「おはよ。」


イスに腰掛けながら先生が笑顔を向けた。


「…おはようございます。」


少し照れくさく、結局直らなかった前髪の跳ねを手で押さえてダイニングのテーブルに座る。



あ、先生の頭も跳ねてる(笑)
横の部分にペーンって…。


思わずふふっと笑ってしまった。