ソッとその暖かな光りの元へ近寄る…





「…!!!!!…へ…?」


そこに在ったのは、真っ赤な苺がいっぱい乗った小さな丸いバースデーケーキ。



何!?うそ!!今日だっけ…?



私の向かい側に高木先生がにっと笑って、自分の腕時計をトントンと叩き私に見せる。


0時12分…7月10日…


私の…18回目の誕生日…。


「……うそ…。」


突然のことに、驚きとか、嬉しさとか、信じられない気持ちとか、色々混ざり合って、ポタッとテーブルに、涙が落ちる。



高木先生:「成雪さんが、おめでとうってさ。ほら火、消して。」


お父さん…


何だか涙が溢れ出してきて、息が上手く吹けないよ。


「ふ…ぅ…。」


小さく揺れる炎は私の弱々しい息じゃちっとも消えてくれない。



そんな私の姿を、いつものように笑い飛ばす先生に怒れてきてポカッと先生の肩を叩く。


「…先生が消して下さいよ…。」


だって…今の私の息じゃ消えてくれないんだもん。




いいのか?っと聞く先生に頷くと、先生はにっこり笑った。