あれだけ憎かった空から

ぽつり、ぽつりと

雨が降りはじめる。




三角座りで空を見上げる。


さっきの青さはどこいったのかというような薄暗い灰色の曇り空。



いったい何時間この場所にいるんだろう。



今何時間目?


お昼は過ぎたかな?





ガチャッとすぐ横の扉が開き、音とともに見上げる。



「…高木先生。」



高木先生:「うわ!!長嶋!お前…、ここにいたのか!?」


風邪なのか、マスク姿の高木先生が驚きながら私を見る。


まぁ、驚くだろうね…。



「…すんません。」



また顔を三角座りした膝に乗せる。



高木先生:「今お昼だぞ〜?今日は、残り3人いないんだな。しかも雨降ってるし。」




「屋上、空いてたよ。」



高木先生:「何?!昨日忘れたかな?いや、でも昨日は屋上行ってなかったか…。運が良かったな、長嶋!」



ドカッと隣に座りお弁当を開ける先生。



「先生って、雨でも、風邪でも屋上で食べるんだね…。」



高木先生:「ん?ああ!屋上好きだからなぁ!いただきます。」