「拘束Sランク」

冷ややかな声が静かに響いた。

するといつの間にか男が私から離れて固まっていた。

え?私、助かったの?

ぼーぜんとしていると、さっき来た方向から男の人が歩いてくる。

綺麗でサラサラの黒い髪で、

吸い込まれそうな赤い瞳の男だった。

「大丈夫か?お前・・・拘束解除」

そう言われた瞬間、体が楽になって、動けるようになった。