大体なんで俺こんな所に来たんだか。
アイツが居なくなってから、もうここに来るのは辞めた。
むしろあの公園すら避けてきたのに。
こういう気持ちになると解ってたから。
なのにこうしてきてしまった。
自分でここに来たくせに、後悔してる。
そんな自分を思わず嘲笑(ちょうしょう)した。
そして1つ息を吐き、また元来た道に戻ろうとした時、何か聞こえた。
「…ーっ…ふぅ」
微かにだけど何か聞こえる。
人の声だ。
その声に戻ろうとしていた足を止める。
泣き声?
誰かが泣いているのか?
こんな時間に?
不審に思い、辺りを見回す。
花畑自体そこまで広くはなく、この花畑全体を見下ろせる場所にいるが、
月が隠れているせいで辺りは暗く、よく見えない。
大体人が居るにしてもこんな所で一体何をしてるんだ?
時間も遅いし。
まさか幽霊とか?
そんな下らない事を考えながら暗闇を見つめる。
すると勢いよく風が吹き荒れた。
花の香りが辺りを包む。
「ありがとう」
「!!」
どうやら聞き間違いでは無いらしい。
