「…さっきはごめん。」 男子の言葉が、スーっと耳から耳へと抜けていく。 ドクン、ドクンと。 確かに心臓が高ぶっているのが、感じられた。 …今まで、何気なく一緒にいたけど。 今まで意識したことがなかったけれど。 力強い目。 男らしい表情。 やっぱり男の子なんだ…。 初めて知った慎治の男らしさに、私は呆然と立ちつくしていた。 ――――――――――… ―――――――――… ――――――――…